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治療 - オーラルペディア

治療

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治療における欠損部位の範囲によって修復方法が異なります。歯冠の一部を被覆する一部被覆冠、全部を被覆する全部被覆冠の被覆冠と継続歯(post crown)があります。 治療における欠損部位の範囲によって修復方法が異なります。歯冠の一部を被覆する一部被覆冠、全部を被覆する全部被覆冠の被覆冠と継続歯(post crown)があります。
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 +=== 修復材 ===
歯冠修復に使用される材料は、金属、セラミックス(陶材)、レジン(樹脂)です。 歯冠修復に使用される材料は、金属、セラミックス(陶材)、レジン(樹脂)です。
-歯科用金属は、合金中の主成分が金、白金、銀、パラジウムなどの貴金属又は、コバルト、クロム、チタンなどの非貴金属に大別されます。また、金属は鋳造用と加工用に分けられます。金は他の合金と比較して、生体親和性がよく耐食性があるなど優れた特徴を有する材料です。+ 
-歯冠用セラミックスは、長石、石英、陶土を主成分とする歯科用陶材(dental porcelain)と、近年開発されたリューサイト、アルミナ、マイカ、メタリン酸カルシウム、アパタイト、二ケイ酸リチウムなどのニューセラミックス(new ceramics)に大別されます。セラミックスは、天然歯に似た色調や透明感を持っていることから、審美性修復材料として利用されています。また、オールセラミックスの場合は金属アレルギーの心配がありません。+#金属
-レジンとは、水に不溶で有機溶剤に可溶の結晶化をしない高分子化合物をいいます。歯冠用レジンは、多官能性モノマーとフィラーで構成され、成形修復用コンポジットレジンと同じ複合材料です。マトリックスレジンはジメタクリレート(Bis-GMA、TEGDMA、UDMAなど)、フィラーは有機質複合フィラー、ガラスフィラー、超微粒子フィラーが使用されています。含有するフィラーの粒径や種類、組成により機械的性質、色調および透明感に影響を及ぼします。+#:歯科用金属は、合金中の主成分が金、白金、銀、パラジウムなどの貴金属又は、コバルト、クロム、チタンなどの非貴金属に大別されます。また、金属は鋳造用と加工用に分けられます。金は他の合金と比較して、生体親和性がよく耐食性があるなど優れた特徴を有する材料です。
 +#セラミックス(陶材)
 +#:歯冠用セラミックスは、長石、石英、陶土を主成分とする歯科用陶材(dental porcelain)と、近年開発されたリューサイト、アルミナ、マイカ、メタリン酸カルシウム、アパタイト、二ケイ酸リチウムなどのニューセラミックス(new ceramics)に大別されます。セラミックスは、天然歯に似た色調や透明感を持っていることから、審美性修復材料として利用されています。また、オールセラミックスの場合は金属アレルギーの心配がありません。
 +#レジン(樹脂)
 +#:レジンとは、水に不溶で有機溶剤に可溶の結晶化をしない高分子化合物をいいます。歯冠用レジンは、多官能性モノマーとフィラーで構成され、成形修復用コンポジットレジンと同じ複合材料です。
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 +マトリックスレジンはジメタクリレート(Bis-GMA、TEGDMA、UDMAなど)、フィラーは有機質複合フィラー、ガラスフィラー、超微粒子フィラーが使用されています。含有するフィラーの粒径や種類、組成により機械的性質、色調および透明感に影響を及ぼします。
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クラウンの種類には次のようなものがあります。 クラウンの種類には次のようなものがあります。
・硬質レジンジャケット冠 ・硬質レジンジャケット冠
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・ハイブリッドセラミック冠 ・ハイブリッドセラミック冠
・メタルボンド ・メタルボンド
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治療を行う際に選択する修復材料によって、保険適用と保健適用外のものがあります。 治療を行う際に選択する修復材料によって、保険適用と保健適用外のものがあります。
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充填材は、う蝕等の原因により歯冠が欠損したり喪失したときに、歯の咀嚼機能の回復を行うために用いられています。充填材を大きく分けると、①セメント系、②レジン(樹脂)系、③アマルガムの3つに分類することができます。 充填材は、う蝕等の原因により歯冠が欠損したり喪失したときに、歯の咀嚼機能の回復を行うために用いられています。充填材を大きく分けると、①セメント系、②レジン(樹脂)系、③アマルガムの3つに分類することができます。
-①セメント系は、グラスアイオノマー系のセメントが、現在、主流となっています。フルオロアルミノシリケートガラスという微粒子の粉末で、その主成分は35~40%のシリカ(SiO2)と20~30%のアルミナ(Al2O3)であり、これに溶融時のフラックスとして15~20%、フッ化カルシウム(CaF2)、その他のフッ化物やリン酸アルミニウムが加えられています。これらを加熱融解させたガラスを粉砕して粉末にしています。粉末の粒子径は修復用は45μm程度ですが、合着用は25μm程度とより細かくなっています。液はアクリル酸とイタコン酸の50%弱の水溶液に少量の酒石酸が添加されています。粉末と液体とを混合して練る際に、酒石酸は反応を緩やかにして操作時間を延長するとともに、硬化に際してはこれをシャープにする作用があり、また物性を向上させる効果があります。また、フルオロアルミノシリケートガラスは、フッ素を除放することから、二次う蝕を防ぐという特徴もあります。グラスアイオノマーセメントにレジンを配合した「レジン添加型(レジン強化型)グラスアイオノマーセメント」というものもあります。+#セメント系
- +#:セメント系は、グラスアイオノマー系のセメントが、現在、主流となっています。フルオロアルミノシリケートガラスという微粒子の粉末で、その主成分は35~40%のシリカ(SiO2)と20~30%のアルミナ(Al2O3)であり、これに溶融時のフラックスとして15~20%、フッ化カルシウム(CaF2)、その他のフッ化物やリン酸アルミニウムが加えられています。これらを加熱融解させたガラスを粉砕して粉末にしています。粉末の粒子径は修復用は45μm程度ですが、合着用は25μm程度とより細かくなっています。液はアクリル酸とイタコン酸の50%弱の水溶液に少量の酒石酸が添加されています。粉末と液体とを混合して練る際に、酒石酸は反応を緩やかにして操作時間を延長するとともに、硬化に際してはこれをシャープにする作用があり、また物性を向上させる効果があります。また、フルオロアルミノシリケートガラスは、フッ素を除放することから、二次う蝕を防ぐという特徴もあります。グラスアイオノマーセメントにレジンを配合した「レジン添加型(レジン強化型)グラスアイオノマーセメント」というものもあります。
- +#レジン系
-②レジン系は、主として光重合レジンが使われています。これは光によりレジンを重合させる(固まらせる)もので、光照射器から光線を受けることで重合が開始します。レジンにはフィラー(充填材)と呼ばれるガラスやシリカなどの粉末が添加されています。歯と同様の十分な強度が得られるように添加されています。このように有機質(レジン)と無機質(ガラス)とから成る複合材料であることから、コンポジットレジンと呼ばれています。現在用いられているものは可視光線重合型コンポジットレジンで、レジンには重合開始剤である光増感剤のカンファーキノンと促進剤が含まれており、450~500nmの波長の光を照射することで重合が開始されます。修復材は常に改良が進んでいますので、室温・体温内で短時間に硬化することが容易になっていて、治療後すぐに食事することも可能です。自然の歯の色に近づけることが出来、見た目を美しく仕上げられるので、前歯など目に付き易いところに用いられます。+#:レジン系は、主として光重合レジンが使われています。これは光によりレジンを重合させる(固まらせる)もので、光照射器から光線を受けることで重合が開始します。レジンにはフィラー(充填材)と呼ばれるガラスやシリカなどの粉末が添加されています。歯と同様の十分な強度が得られるように添加されています。このように有機質(レジン)と無機質(ガラス)とから成る複合材料であることから、コンポジットレジンと呼ばれています。現在用いられているものは可視光線重合型コンポジットレジンで、レジンには重合開始剤である光増感剤のカンファーキノンと促進剤が含まれており、450~500nmの波長の光を照射することで重合が開始されます。修復材は常に改良が進んでいますので、室温・体温内で短時間に硬化することが容易になっていて、治療後すぐに食事することも可能です。自然の歯の色に近づけることが出来、見た目を美しく仕上げられるので、前歯など目に付き易いところに用いられます。
-③アマルガムは、銀、スズ、銅、亜鉛等から構成される合金と水銀とを練り合わせてアマルガム泥を作り、充填します。昔から長く使用されてきていますが、耐用年数が短いこと、水銀を利用していること、色が濃く、口腔内で黒く変色する等の理由から、現在ではあまり使われなくなってきています。+#アマルガム
 +#:アマルガムは、銀、スズ、銅、亜鉛等から構成される合金と水銀とを練り合わせてアマルガム泥を作り、充填します。昔から長く使用されてきていますが、耐用年数が短いこと、水銀を利用していること、色が濃く、口腔内で黒く変色する等の理由から、現在ではあまり使われなくなってきています。

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目次

[編集] 治療

[編集] 被せ物

「被せ物」とは一般的呼称であり、歯科補綴学では「クラウン(artifical crown)」と称されます。 クラウンとは、天然歯がう蝕などにより欠損した歯冠を修復するために被覆する人工修復物の総称です。このクラウンに対し、窩洞形態に一致した歯質内側の人工修復物は、インレー(inlay内側性修復物)と称されます。これは一般的に詰め物と言われるものです。

治療における欠損部位の範囲によって修復方法が異なります。歯冠の一部を被覆する一部被覆冠、全部を被覆する全部被覆冠の被覆冠と継続歯(post crown)があります。

[編集] 修復材

歯冠修復に使用される材料は、金属、セラミックス(陶材)、レジン(樹脂)です。

  1. 金属
    歯科用金属は、合金中の主成分が金、白金、銀、パラジウムなどの貴金属又は、コバルト、クロム、チタンなどの非貴金属に大別されます。また、金属は鋳造用と加工用に分けられます。金は他の合金と比較して、生体親和性がよく耐食性があるなど優れた特徴を有する材料です。
  2. セラミックス(陶材)
    歯冠用セラミックスは、長石、石英、陶土を主成分とする歯科用陶材(dental porcelain)と、近年開発されたリューサイト、アルミナ、マイカ、メタリン酸カルシウム、アパタイト、二ケイ酸リチウムなどのニューセラミックス(new ceramics)に大別されます。セラミックスは、天然歯に似た色調や透明感を持っていることから、審美性修復材料として利用されています。また、オールセラミックスの場合は金属アレルギーの心配がありません。
  3. レジン(樹脂)
    レジンとは、水に不溶で有機溶剤に可溶の結晶化をしない高分子化合物をいいます。歯冠用レジンは、多官能性モノマーとフィラーで構成され、成形修復用コンポジットレジンと同じ複合材料です。

マトリックスレジンはジメタクリレート(Bis-GMA、TEGDMA、UDMAなど)、フィラーは有機質複合フィラー、ガラスフィラー、超微粒子フィラーが使用されています。含有するフィラーの粒径や種類、組成により機械的性質、色調および透明感に影響を及ぼします。


クラウンの種類には次のようなものがあります。 ・硬質レジンジャケット冠 ・硬質レジン前装冠 ・金属冠 ・オールセラミック冠 ・ハイブリッドセラミック冠 ・メタルボンド


治療を行う際に選択する修復材料によって、保険適用と保健適用外のものがあります。


[編集] 充填材

充填材は、う蝕等の原因により歯冠が欠損したり喪失したときに、歯の咀嚼機能の回復を行うために用いられています。充填材を大きく分けると、①セメント系、②レジン(樹脂)系、③アマルガムの3つに分類することができます。

  1. セメント系
    セメント系は、グラスアイオノマー系のセメントが、現在、主流となっています。フルオロアルミノシリケートガラスという微粒子の粉末で、その主成分は35~40%のシリカ(SiO2)と20~30%のアルミナ(Al2O3)であり、これに溶融時のフラックスとして15~20%、フッ化カルシウム(CaF2)、その他のフッ化物やリン酸アルミニウムが加えられています。これらを加熱融解させたガラスを粉砕して粉末にしています。粉末の粒子径は修復用は45μm程度ですが、合着用は25μm程度とより細かくなっています。液はアクリル酸とイタコン酸の50%弱の水溶液に少量の酒石酸が添加されています。粉末と液体とを混合して練る際に、酒石酸は反応を緩やかにして操作時間を延長するとともに、硬化に際してはこれをシャープにする作用があり、また物性を向上させる効果があります。また、フルオロアルミノシリケートガラスは、フッ素を除放することから、二次う蝕を防ぐという特徴もあります。グラスアイオノマーセメントにレジンを配合した「レジン添加型(レジン強化型)グラスアイオノマーセメント」というものもあります。
  2. レジン系
    レジン系は、主として光重合レジンが使われています。これは光によりレジンを重合させる(固まらせる)もので、光照射器から光線を受けることで重合が開始します。レジンにはフィラー(充填材)と呼ばれるガラスやシリカなどの粉末が添加されています。歯と同様の十分な強度が得られるように添加されています。このように有機質(レジン)と無機質(ガラス)とから成る複合材料であることから、コンポジットレジンと呼ばれています。現在用いられているものは可視光線重合型コンポジットレジンで、レジンには重合開始剤である光増感剤のカンファーキノンと促進剤が含まれており、450~500nmの波長の光を照射することで重合が開始されます。修復材は常に改良が進んでいますので、室温・体温内で短時間に硬化することが容易になっていて、治療後すぐに食事することも可能です。自然の歯の色に近づけることが出来、見た目を美しく仕上げられるので、前歯など目に付き易いところに用いられます。
  3. アマルガム
    アマルガムは、銀、スズ、銅、亜鉛等から構成される合金と水銀とを練り合わせてアマルガム泥を作り、充填します。昔から長く使用されてきていますが、耐用年数が短いこと、水銀を利用していること、色が濃く、口腔内で黒く変色する等の理由から、現在ではあまり使われなくなってきています。
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