歯の矯正
出典: オーラルペディア
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スマイルラインをご存知ですか? 笑顔の時に、唇の端の部分の口角が上がり左右対称の弓なりの形になる時が理想の微笑といわれ、そこから見えるきれいな歯は、好感度を上げてくれます。 ブラッシングの時、いつもより少し長く鏡をのぞいて自分の笑顔を確かめてみてはいかがですか。でも、せっかくきれいなスマイルラインなのに笑顔から見える歯が汚れていたら魅力半減です。歯の汚れには、みがき残しが大きく影響しています。そして、歯並びが整っていないと隅々までブラッシングするのが難しく、それがみがき残しの原因となり歯が汚れてしまう場合もあります。
この歯並びですが、初めからきれいに歯がならんでいる人は、なかなかいないです。たいていの場合は、どこかの歯が重なり合ったり、八重歯があったりして、その人、その人の個性が出ているものです。ただ極端に上の歯が前に出すぎている上顎前突(出っ歯)や、下の歯が上の歯より前に出ている下顎前突(受け口)、そして奥歯をしっかり噛んだとき前歯が噛み合わない開咬などの場合には、発音障害や咀嚼不良などの原因にもなりかねません。
このような場合には、歯並びを治す方法として矯正(きょうせい)という治療方法があります。歯にじっくりと力を加えることによって歯を移動させて歯並びを整えていく方法です。
歯はあごの骨の中に歯根部という部分が埋まっているのに、移動していくというのは不思議な現象だと思いませんか。骨は一度作られるとそのまま変わらないように思われがちですが、細胞のレベルでは古くなった骨は、骨を壊す「破骨細胞」によって壊され、骨を作る「骨芽細胞」によって作られるというサイクルをバランスよく繰り返しています。そこで、歯に力を加えることによって、その破骨細胞と骨芽細胞の働きをうまく利用して、徐々に歯根部を移動させていくのです。そのため矯正の治療には数年かかります。
この矯正治療は、アメリカでは身だしなみの一つとして小さい頃から行うといわれていますが、最近は日本でも審美的な観点から矯正に対する意識が高まりつつあるようです。一昔前の矯正治療というと、口を開けたときにワイヤーとブラケットと呼ばれる矯正装置が見えてしまい、恥ずかしさや抵抗感を覚えた方がいらっしゃると思いますが、最近ではあまり目立たない装置が開発され、歯の裏側から行う矯正治療もあります。
矯正装置があるとなかなかブラッシングがしづらいものです。ブラシの角度を上手に変えたり、ワンタフトといわれる、1束の毛しか植毛されていない歯ブラシを使うのがお勧めです。みがき残しがないように優しく丁寧なブラッシングを心掛けることが大切です。