妊娠期の歯のケア
出典: オーラルペディア
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2008年3月1日 (土) 00:29の版
お腹の中の赤ちゃんに語りかけたり本を読み聞かせたり、音楽を聞かせたりすることは胎教として良いと言われています。すこやかな赤ちゃんの誕生には、お母さん自身がストレスのない妊婦生活を送ることが一番のようです。その妊娠期中のストレスがむし歯や歯周病を引きおこす原因になることがあり、お口のケアにいっそう気を配らなければならない大切な時期です。
妊娠中は体調の変化だけでなく、着るもの食べ物の好みが変わったり、シミができやすくなったりと気が滅入ることも少なくありません。さらにつわりやだんだんとお腹が大きくなって動きづらくなると、口腔ケアも怠りがちになったり、生活が不規則になって間食が多くなるなどいろいろと変化が起こります。このような要因が重なり妊娠中にむし歯や歯周病になり悪化させてしまうこともあります。お口の中の環境は、お母さんの生活の影響を強く受けます。
また、妊娠中に歯周病になりやすいのには別の要因もあります。女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンが増えると、プレボテーラ インターメディアという細菌が増えて、『妊娠性歯周病』を引き起こし、歯周病を悪化させるといわれています。歯周病は低体重児出産や早産との関連が注目されていますので、妊娠中に歯周病やそれらの悪化を防ぐことはお母さんだけではなく赤ちゃんにとってもとても大切なことです。
つわりは個人差があるので、歯みがきが気持ち悪いと感じられてみがけない時には、時間を変えたり、入浴中やテレビを見ているときなど、心も体もゆっくりできる時に行えば意外と大丈夫な場合もあります。万が一、妊娠性の歯周炎などで歯肉が腫れてしまった場合は指や専用ブラシなどで優しく歯肉をマッサージすることも重要です。